■ 第十七回 アジアの大変な2005年の幕開け! 12月26日に起こった津波の災害!

2005年最初の文は、お茶の旅ではありません。今回の津波の災害でアジアの国々が大変な被害を受けました。ここ14年お茶のために何度も訪れた国スリランカも多くの方が大変な状況です。この国だけでなく多くの国が被害を受けられました。自然が起したことでここだけの問題でなく地球規模で考えなければなりません。いま私がお伝えできるのは私が1991年始めて紅茶の旅でガイドをしてくださった友人のクレーさんが、最も信頼されている名古屋の友人西本さんに送られた緊急の援助要請の手紙が私のもとに送られてきました。これを皆さんにお伝えしたいと思います。 メランジェのHPのメニュのところにスリランカ大使館や日本赤十字が災害援助金の募集をされているアドレスを書かせていただきましたが、メランジェでクレーさんにお会いになった方々も多くいられるのでもし何かクレーさんのされている「HANSA基金」にご協力や励ましをしてくださる方が有ればと思いお伝えさせていただきます。



スリランカ

2005年1月1日
  お世話になった皆様友人・知人の皆様
  新年おめでとうございます。

  ありきたりの新年のご挨拶で始めましたが、皆様にとっても心安らかに新年を迎えるという心境ではないと思います。国の内外で、心の痛む事件や災害が続発しています。私にとっては、スマトラ沖大地震・インド洋周辺諸国の津波災害が最も大きな心配事です。特に、敗戦直後以来交流のあるスリランカの人々の苦難を少しでも和らげることはできないものかと、心を砕いています。
  実は私は、津波災害の前日の12月25日にスリランカから帰国しました。翌日の昼前にスマトラ沖地震のことを知り、すぐさまスリランカの友人たちに海に近づかないようにと電話しました。しかし、十分には連絡がつきませんでした。スリランカは地震のない国で、津波という言葉もありません。クリスマス休暇とポヤ(26日は満月で仏教の祝日)が続いたので、人々は、家族親族を伴なって旅行に出かけていました。その多くは津波災害の甚大だった東南部の海岸です。私の古い友人の1人ベナット・クレ−さんも、十数人の親族と東海岸にいて九死に一生を得ました。彼からの連絡では、腐乱した遺体が海に浮かび、浜に打ち上げられていても、道路も鉄道も遮断されていて回収もままならないとか。ようやく家族の遺体を見つけても埋葬することも難しい。自転車の荷台に幼いわが子の遺体をくくりつけて走っている若い父親の姿を見たとか。凄まじい光景です。衣服も食料も飲み水さえもない被災者の窮状は、惨憺たるものです。クレ−さんは現在、政府の救済委員会の主要メンバ−として活動するとともに、自分が主宰する社会運動組織「ハウサ基金」を通じて、 100軒の住宅を建てる運動を展開しています。クレ−さんの家では、服2着を残してすべて救援物資として提供したそうです。もう1人の友人ジャヤンタ・クマ−ラさんは、有り金をはたいて2トンの米を買って送ったそうです。
  クレ−さんからの要請が、私だけでなく多くの日本の友人たちにも届いています。私はこの要請に応え、多くの方々のお力を借りてスリランカ救援活動を始めました。呼びかけ人になってくださったのは、思想・信条・社会的身分などにかかわりなく、スリランカとの友好や交流にかかわった方、またはスリランカ救援の呼びかけにご賛同くださった方です。皆様にもこの訴えにご賛同くださるようお願い申し上げます。

西 本 伸



インド洋津波災害支援(スリランカ)への御協力を!
 
  連日大きく報道されていますが、12月26日に起きたスマトラ沖大地震に伴うインド洋周辺地域への津波は、死者十数万人、あるいは二十万人超える史上最悪の被害をもたらしました。負傷者や家を失うなどした被災者の数ははかり知れません。今後、疫病などの発生による第2次災害の懸念もあります。特にスリランカは、震源地のインドネシアと並んで大きな被害を受けています。
私どもは、長年に渡ってスリランカとの交流を続けてきた者です。すぐさま支援の運動の準備に入ったところへ、友人の1人、ベナット・クレー氏からの緊急協力要請を受け取り活動に着手致しました。

  クレー氏は、国会議員、副大臣(首都圏開発庁長官)、内戦被害者救済基金総裁などを歴任し、現在は貿易保険公庫総裁の肩書きを持つ人物ですが、政治家というよりは、社会活動家として知られています。貧しい子供達への教育援助、女性の自立支援を始め幅広い活動を続けています。コロンボ近郊のアンゴダ地区(第2次大戦中日本軍が爆撃して死者の出た町・日本政府も病院建設を援助)に、幼稚園や図書館兼公民館、医療施設を建てるなどの活動も行いました。この活動は、多くの日本の方々の支援で実現したものです。
  スリランカから毎日情報が入ってきますが、遺体の埋葬もままならない状態です。埋葬された方の多くも、身元確認もできないままでの集団埋葬です。医療品、飲料水、衣服などが決定的に不足しています。被災を免れた地域の人々は、ボランティアで救援活動にかけつけたり、食料や衣服の提供など昼夜を問わぬ支援を行ってます。
  私どもも、スリランカの人々の窮状を少しでも和らげることができればと考え、救援活動を開始致しました。皆様の御支援御協力を心からお願い申し上げます.
クレー氏からの要請では、彼の設立した社会奉仕団体である「ハンサ基金」への募金となっておりますが、個々の方が送金されたのでは手続きも面倒ですし、送金料も多額なものになります。そこで、御賛同頂ける方の募金は下記の講座にお振込みいただき、一定の額が集まり次第順次まとめて送金したいと考えています。「ハンサ基金」は、ガラス張りの運営でスリランカでは定評のある組織です。皆様からの支援物資を確実に被災者の方にお渡しいたします。また、支援資金は当面100%住宅建設に使わせて頂きます。送金料や連絡費などの経費には一切使いません。

  UFJ銀行 六番町支店 普通預金口座番号 1472532  西本 伸

  連絡先 〒490-1114 愛知県海部郡甚目寺町下萱津山伏121-1
 
  TEL&FAX 052-444-9951  携帯 09099118841 

  E-mail:cas31900 @ pop21.odn.ne.jp 



スリランカ
  この手紙を受け取ってここ10年紅茶の仕事で訪れたスリランカのいろいろな場所を思いだしました。心やさしい仏教の小さな島国でとても親日感情の強い国民です。

ここだけでなくたくさんの国が被害を受けられたのですが私が皆さんにお話できるのはこんなすばらしい国の方々が今本当に大変な状況だということを知人から受け取った手紙をご紹介して知っていただけたらと思うばかりです。



スリランカの川で水浴びする象
この象たちは母から離れてしまった孤児の象たちです。心やさしいスリランカの人々は像の孤児院を作ってこういう象たちを保護しています。

本当にすばらしい人たちの島です。機会があればぜひ訪れてください、紅茶だけでなく自然がたくさんあり人々も本当に優しくすばらしい島です。



ヌワラエリアという紅茶の産地
ココは中央山地で海岸のほうではないので今回の被害地ではありません。夏暑いときは皆さんココに休暇を家族で過ごしたり致しますが、この12月は冬の休暇で多くのかたが海岸のほうに休暇におとずれたりして被害に合った方も要られたそうです。

この産地は有名で多くの日本の方が好む香りの良い紅茶の産地です。のどかなスリランカがいま大変です!

心が痛む自然が起した大きな出来事です。



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