What is cream and cream tea ?(クリームとクリームティーってなに?)

■ クリームティー

クリームティーは、よく紅茶の種類とかれ方のバリエーションと勘違いされますが、そうではなく、イギリスのティータイムには欠かすことのできない「スコーンとミルクティーのセット」のことを意味します。このクリームティーで欠かすことの出来ないものは、スコーンに添えられる「クロテッドクリーム」。クリームティーの名称は、このクロテッドクリームが添えられることからつけられたといわれています。

■ クリームの種類(呼び方)

クリームはミルクと同じ特性で、なおかつミルクよりも脂肪分が高いものをクリームと呼んでいます。

クリームは以下のように脂肪分の割合によって呼び方が決められています。

種類・呼び方 脂肪分 備  考
 ハーフクリーム(Half cream) 12%
 シングルクリーム(Single cream) 18%  これはホイップして使えない
 ホイップクリーム(Whipping cream) 34%  ホイップして使える。
 ダブルクリーム(Double cream) 48%  ホイップして使える。
 エキストラシックダブルクリーム(Extra thick double cream) 48%  脂肪分はダブルクリームと同じだが、濃厚なものにするため均質化してあり、ホイップするには向かない。
 クロテッドクリーム(Clotted cream) 55%  脂肪分が最も高いクリーム。しかし本物といわれるものはだいたい63%くらいの脂肪分含む。
 UHT Cream  高温で熱処理しすぐに冷却したクリームで、長期間保存できる。
 フランスの生クリーム(French creme fraiche)  乳酸菌培養したもの。
 サワークリーム(Sour cream)  シングルクリームから作られる
 加工乳(Artificial cream)やコーヒー用クリーマー(non-dairy creamer)など  厳密にいうとクリームではない。


■ 世界のクロテッドクリーム(Clotted cream abroad)

クロテッドクリームは昔、フランス北西部フィニステールで作られていたと いわれています。現在フィニステールでは、もう見かけなくなりましたが、今でもシリア、レバノン、インド、パキスタンでは、クロテッドクリームを作っています。

シリアのクロテッドクリームは、qishtaと呼ばれ、レバノンのものは作り方が少し違いますがqashtahと呼ばれています。

"デボンシャークリームティー"と"コーンウォールクリームティー"は、西カナダやアメリカ、オーストラリアと世界のいろんな場所で楽しめますが、残念ながらクリームティーとは名ばかりで、スコーンにジャムとダブルクリーム(乳脂肪分の高いクリーム)をホイップしたものが出されます。

ただ、クロテッドクリームを機内に用意している航空会社は多く、しかも日本やキューバ行きといった、クロテッドクリームとは縁のなさそうな路線の空の上で、クロテッドクリームを食べられるのです。JALでは機内で、クロテッドクリームをスコーンとジャムと共に出し、英語と日本語で書かれた食べ方の指示まで付いてきます。

海外で英国アフタヌーンティーは、非常に魅力的なものに映るようで、ある日本企業が、イギリスのデボン地方で作った冷凍クロテッドクリームを直輸入し、日本の女性達に本場のアフタヌーンティーを 教えられるようになりました。

メランジェでは日本製では唯一の本格的なクロテッドクリーム(中沢クロテッド)を販売しています。

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